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2004年10月05日

Gigabit

SoftBank BBが、ついに光でもサービスを行うことを発表しました。
プレスリリースによると、最大速度1Gbpsの光ファイバーを利用し超高速通信を実現と、びっくりする数字が出ています。
いや、ついに家庭向けも1Gbpsか。世の中の進歩はすごいな。バックボーンは大丈夫か?と思って驚きましたが、良く読むと少しおかしい。
実際にはGE-PONを利用して最大32ユーザーと共有。で、肝心の1ユーザーあたりの速度は宅内の機器により1ユーザーの最高速度は100Mbpsと、今までと光サービスと変わらず。

ま、確かに、既存の光ファイバーサービスは、100Mbps占有型か、100Mbps共有型で、後者の場合、今回の1Gbps共有型の方が高速にアクセスできる可能性があります。
にしても、もう少し分かりやすい書き方をした方が良さそうなんですけどね。この書き方だと誤解を招きそうで・・・。

投稿者 510 : 21:14 | コメント (0)

2004年10月04日

情報家電の行く先は・・・

この記事は「家電+ネットワーク→spam」の関連です。
未読の方は、先に読んだ方がいいかも。

記事掲載から時間がたっていますが、ニュースサイト「ITmedia」にも今回のnlog(n)さんの記事「ネット家電に潜むセキュリティホール」として取り上げられてました。

内容は、おおむねユーザー側に立った視点でしたが、気になったのは最後のまとめ部分。
メーカー、ユーザー双方の意識改革が必要として、
メーカー側に変化を求めるだけでなく、使う側もネット家電がコンピュータの一種であることを理解し、PCと同様にセキュリティに対する一定の配慮が必要であることを認識すべきだ。
と、著者はユーザーの側も変化する必要があると述べている。
しかし、家電を使う上でセキュリティを考えないといけないのは、明らかに家電においては異常な事態であると思う。
インターネットにさらされ続ける限り、十分に配慮した設計にしていても、何らかのセキュリティホールは生まれてしまうものだ。100%の保証を提供することは難しい。ことは分かっている。それでも、家電である以上、フェイルセーフを設け、安全を確認して販売する必要というか義務がある。水回りの製品が漏電しないよう注意されるように、ネットに接続するのであれば、ネットに接続したときのセキュリティも十分に検討されて当然であろう。
以前にも書いたが、安全に、簡単に、確実に動作することは家電の重要な要素であると私は信じる。

著者は、
セキュリティに対するリテラシーが高くない人たちの間で、いたずらに“ネット家電は危ない”といった風評だけが広がっていく危険性は十分にある。例えば、新聞に小さく「ネット家電、ウィルス感染の中継地点に」などと書かれたら、一般の人はどう考えるだろうか?
と述べているが、このような現実が到来する前に、メーカーは十分な配慮をすべきであると考える。家電において、配慮しなければならないのはメーカーであり、一般消費者でないはずだ。安全で信頼できる家電であれば、このような風評が発生する余地はない。揚げ足を取られないよう、メーカー各社には健闘してもらいたい。
なし崩し的に、PCに近づいた家電の信頼をPC並に落とすのであれば、それは家電に近づいたPCを使った方がより合理的との結論に達してしまう。
十分に対処しないと、情報家電などというものの普及はとうてい見込めない。
下手をすると、リビングの中心も諸外国のPC勢に追いやられ国内産業の衰退に繋がるだろう。

しかし、このメーカーのこの件に関する回答は心許ない。
取扱説明書やHP上でセキュリティをオンにしてご使用いただくよう、注意を促していくことを検討中
今後の製品の取扱説明書については、間に合うものから分かりやすい表記で、ユーザーに注意を促していく方針
というのみで、フェイルセーフを設ける等の本体への根本的な対処は考えていないのだろうか?
nlog(n)さんの記事に追記がありまして、このメーカーのウェブサイトに「重要なお知らせ:セキュリティ設定のお願い」が掲載され、セキュリティ等を向上させた最新のソフトウェアが出たようです。どう、セキュリティ等を向上させたのかは書いてないので謎ですが。

開発責任者は、
そもそもハイブリッドレコーダーが、一般的にAV家電・デジタル家電等、“家電”という捉え方をされていること自体に問題があるのでは
LinuxをOSに使い、CPUやHDDやレコーダー、イーサネットを搭載したハイブリッドレコーダーは、ある意味、 LinuxPCそのもの。PCではないのは外見だけ
といった趣旨の回答を寄せている。
この回答では、問題からただ逃げているとしか思えない。
PC並の複雑さだ。だから、信頼性もPC並。というのでは家電であるという信頼を投げ捨てているだけだ。
家電でないと言い張るのであれば、家電でない外観、販路を使い、積極的に家電でないことを消費者にアピールするのが筋であろう。家電への消費者の信頼を頼りに、十分な信頼性のない商品を一般消費者へ売るようでは消費者への裏切りと取られても仕方ない。
家電の範疇には入らないが、ネットに常時接続し、高機能のCPUとOSを積み込んだ先輩として携帯電話が挙げられる。携帯を使うのに、ユーザの操作が原因であれ、ウィルス感染やクラッキングが起きるとしたらユーザーはどう考えるであろうか?メーカーはどう対処するであろうか?

消費者の視点を欠いた信頼性の思想で設計、製造していることが今回の事件の引き金になったのではないだろうか。
これでは、家電の情報化がさらに進んだときが心配になってくる。
果たして、情報家電の行く先は・・・。


蛇足
書いているうちに思ったんだけど、情報家電はパックツアー。自作PCは個人旅行に例えることができるんじゃないかな。
パックツアーなら、お仕着せだけど旅行社にすべて任せた安心な旅ができる。
自作PCは、宿やチケットの手配、現地での安全確保などすべて自己責任だけど、自由気ままに設計した旅ができる。
最近はやりのBTOのPCは、両者の中間に当たる自分で旅程を組んで旅行社に依頼したツアー。
そんな気がする。
パックツアーなのに個人旅行同様に自己責任なんてあり得ないよね。

投稿者 510 : 23:15 | コメント (0)